2026/4/12

なぜ人事制度を導入したのに、会社が変わらないのか?

クライアントから人事制度構築のご相談をいただきました。

多くのコンサルタントが人事評価制度を作る際、

「等級制度 → 評価制度 → 賃金制度」

という順番で設計します。

一見、正しい流れに見えますが――

この作り方では、会社はほとんど変わりません。

なぜなら、これは“形を整えているだけ”だからです。

例えるなら、エンジンのない車を一生懸命デザインしている状態。

見た目は立派でも、前には進みません。

本来、人事制度は「会社を成長させるための装置」です。

であれば、出発点は一つしかありません。

「事業としてどこで稼ぐのか」

当社では、必ず事業計画書から逆算して人事制度を設計します。

今回のクライアントでも現状分析を行ったところ、

1人あたりの売上(※粗利率は同じ)に大きな差がありました。

A事業:B事業:C事業 = 1:1.5:2.5

つまり、同じ時間を投入(使っても)しても

C事業はA事業の2.5倍の価値をリターンを生み出しているということです。

ここで考えるべきはシンプルです。

「どこに人と時間を投下すべきか?」

しかし、多くの企業ではこの重要な問いを無視したまま、

全事業に均等に人を配置し、同じ評価軸で評価しています。

これでは、儲かる事業も伸びません。


だからこそ今回の制度設計では、

評価制度だけではなく「労働投入量」そのものを見直します。

・どの事業に人を集中させ、管理するのか

・どの仕事に時間を使わせるのか

・何を評価し、何を評価しないのか

・結果、賃金をどのように配分していくのか

ここまで踏み込んで、初めて人事制度は“経営ツール”になります。

人事制度は、社員のためだけのものではありません。

会社の未来をつくるための意思決定そのものです。

もし今、制度があるのに会社が変わっていないなら――

それは制度の問題ではなく、「設計思想」の問題かもしれません。

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