職員がインフルエンザにかかったら? vol2

先日、ある医院からご相談がありました。

「ご質問がございます。季節性インフルエンザに罹った職員に熱が下がった後も2日間は自宅待機とさせております。 この場合、休んだ期間を有給休暇とすれば問題ないと思いますが。仮に有給がない場合(全て取得した後、入社6ヶ月未満)などは欠勤扱いになりますか?。特に熱が下がった後の2日間は病院都合によるものと本人が意見した場合の扱いはどうなりますか?。
傷病手当になりますか?。ただその場合でも最初の3日は支給されません。 病院が休業手当を支給しなければなりませんか?。また、これがパート常勤(社会保険加入者)の場合では違ってきますか?。結局、病院都合で休ませている訳なので休業補償しないといけないと思いますが、補償の選択肢がない場合が問題と思われます。」
 
回答として
①発症から主治医の指示で休む期間は、自己都合とみなす。
  
本人の希望により有給休暇扱いが可能。有給が無い場合、欠勤扱いとする。
②熱が下がった後も2日間は自宅待機期間は、指示に寄るため、原則、病院都合とみなす。
  この場合、休んだ期間の2日を休業手当(平均賃金×60%)支給

   ただし、職員が有給休暇の取得を希望した場合は、有給休暇扱いとする。 

   4日以上休んでいれば、傷病手当になります。ただその場合でも最初の3日は上記①②のいずれに該当するか
  により判断して支給します。パート常勤(社会保険加入者)の場合も同様の扱いとなります。

出勤停止期間については次のものを参考にするとよいと思います。

 *学校感染症の種類(学校保健安全法施行規則第18条)

第一種  出席停止の期間 ○第一種の感染症・・・完全に治癒するまで
エボラ出血熱、クリミア・コンゴ出血熱、痘瘡、南米出血熱、ペスト、マールブルグ熱、ラッサ熱、 感染症ポリオ、ジフテリア、重症急性呼吸器症候群(病原体がSARS(サーズ)コロナウイルスであるもの に限る)、鳥インフルエンザ(病原体がインフルエンザウイルA属インフルエンザAウイルスであっ てはその血清亜型がH5N1であるものに限る) *上記の他、新型インフルエンザ等感染症、指定感染症及び新感染症

第二種インフルエンザ(鳥インフルエンザ(H5N1)を除く)、百日咳、麻疹、流行性耳下腺炎(おたふくか 感染症ぜ)、風疹、水痘(みずぼうそう)、咽頭結膜熱(プール熱)、結核、髄膜炎菌性髄膜炎

第二種の感染症・・・病状によりにより学校医その他の医師において伝染のおそれがないと認めたときは、 この限りでありません。
インフルエンザ発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあって ※鳥インフルエンザ(H5N1)及び新型インフルエンザ等感染症を除くは、3日)を経過するまで
百日咳   特有の咳が消失するまで又は5日間の適正な抗菌性物質製 剤による治療が終了するまで
麻疹     解熱後3日を経過するまで
流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)   耳下腺、顎下腺又は舌下腺の腫脹が発現した後5日を経過 し、かつ、全身状態が良好になるまで
風疹        発疹が消失するまで
水痘(みずぼうそう)        すべての発疹が痂皮化するまで
咽頭結膜熱(プール熱)    主要症状が消退した後2日を経過するまで
結核                          病状により学校医その他の医師において伝染のおそれがない と認めるまで。
髄膜炎菌性髄膜炎病状により学校医その他の医師において伝染のおそれがない と認めるまで。


第三種コレラ、細菌性赤痢、腸管出血性大腸菌感染症、腸チフス、パラチフス、流行性角結膜炎、急 感染症性出血性結膜炎その他の感染症 *この他に条件によっては出席停止の措置が必要と考えられる疾患として、溶連菌感染症、 ウイルス性肝炎、手足口病、伝染性紅斑(りんご病)、ヘルパンギーナ、マイコプラズマ感染 症、流行性嘔吐下痢症、アタマジラミ、水いぼ(伝染性軟疣腫)、伝染性膿痂疹(とびひ) *
 
○第三種の感染症・・・病状により学校医その他の医師において伝染のおそれがないと認めるまで。 ○その他の場合 ・第一種もしくは第二種の感染症患者を家族に持つ家庭、または感染の疑いが見られる者については学 校医その他の医師において伝染のおそれがないと認めるまで。 ・第一種又は第二種の感染症が発生した地域から通学する者については、その発生状況により必要と 認めたとき、学校医の意見を聞いて適当と認める期間。 ・第一種又は第二種の感染症の流行地を旅行した者については、その状況により必要と認めたとき、学 校医の意見を聞いて適当と認める期間。