先日、クライアント企業の社長と打ち合わせを行いました。そこで、非常にうれしい報告をいただきました。
「先月、はじめて前年の業績を上回ることができました!」
この5年、対前年の業績をずっと下回り続けてきて、社長さんは悩んでいました。

ちょうどそのタイミングで「経営計画発表会」と「仕事の棚卸し」を管理職の方々に実施して、業績がはじめてプラスになりました。
社長いわく、
「経営計画書で目指す姿が明確になり、管理職が自分の役割を見直したことで、チームの動きが変わった」
成果を生む「人事評価シート」と「経営計画書」の連動
私がご支援している会社では、「人材を育てる人事評価シート」と「会社の成長戦略を明文化した経営計画書」を連動させています。
評価シートは、経営計画書をもとに次の4つの観点で構成されています。
① 成果項目
→ 会社全体の「月間営業利益」などの目標に対する達成度。これは明確な数字で評価します。
② 成果実現のプロセス
→ ①で定めた成果を出すまでに“どう動くか”。たとえば、チームへの働きかけや、現場での行動など。棚卸した業務も反映させます。
③ 成果実現のためのスキル
→ 実務能力、問題解決力、知識、資格など、日々の行動に根ざした技術面。
④ 情意項目(意欲・姿勢)
→ ①で定めた成果実現のための、会社への貢献意識、周囲との協調性など。

「仕事の棚卸し」がプロセス評価を可視化する
とくに効果的だったのが「仕事の棚卸し」
これまで曖昧だった“やっている仕事の価値”を見直し、どの業務が成果に直結しているかを、管理職自身が整理しました。
この作業が、②の「成果実現のプロセス」と③「スキル」の評価精度を一気に高めました。
経営者が仕組みをつくり、育てるのは現場
社長が経営計画という「旗」を掲げ、評価制度という「仕組み」を整える。
あとは、現場が動き出すのを信じて、育成に力を注ぐだけです。
「まだ理想通りとは言えませんが、みんなの顔つきが変わってきた」と語る社長の表情が、とても印象的でした。
最後に
人事評価は「査定」ではなく、「育成のための道具」です。
そして経営計画は「絵に描いた餅」ではなく、「会社の羅針盤」です。
これらを連動させることで、社員の行動が変わり、結果として“数字”が動き出します。
今回のような成果が、1社でも多く生まれるよう、私も引き続き伴走してまいります。
ご希望があれば、業績アップにつながる評価制度や経営計画書の構築方法についてもお話させていただきます。お気軽にご相談ください。
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