税理士 所長:将来、若い人の採用を考えています。
というのも、事務所内の平均年齢が高くなっており、長期で考えると若い人を入れて若返りを図ったほうがよいからです。
若い人が定着するためには、頑張ったら、頑張った分だけ給料が上がる制度があったほうがよいですか?
社労士:そうですね。あったほうがよいのですが、事務所側で「何を」「どのくらい」「どのレベルまで」頑張ったら処遇がどうなるのかを具体的に示していないと、本人が頑張っているつもりでも事務所側からすれば、そこの頑張りはあまり意味が無いという問題が起こってきます。
会計事務所の課題
1.認識のズレ
従業員は、丁寧に記帳などの事務処理を頑張っており、時間が掛かっています。丁寧に処理することが頑張ることと考えていますが、事務所側としては、期限があるのでスピードも重要です。
2.年功序列
勤続年数や年齢を基準に給与を決めている場合、高齢な社員は高給になる傾向にあります。給与に見合った仕事をしていれば良いのですが、そうでないケースがあります。こちらの部長さんは具体的にどのような仕事をしているのですか?と聞くと「そういえば、長くいるから部長と呼んでいるけど、管理の仕事はなにもしていないなぁ」ということもあります。給与の仕組みがそのまま会社の従業員の働き方につながっていきます。
「社員がそのような働き方をするのは、社長がそのような仕組みにしているから」
対策
このような状況に対処するためには、まず給与決定の基準やプロセスを具体化していきます。部長であれば具体的に「〇〇業務と△△業務をこのレベルまで遂行」と定めます。部長がこれらの業務を遂行出来ていない場合は次の2択です。
1.業務を遂行できるように研修等実施
2.下のランク(役職)に降格
どちらを選ぶかは、本人が決めることで会社が強要する事ではありません。
強要すれば離職してしまうので、あくまで本人の意思を尊重します。
給与とパフォーマンス(業務遂行)が同等であれば、事業主の不満も軽減されます。
つまり「仕組み化」が重要です。
ドラッカーが言っているように、役職者に求める役割を明確にする必要があります。
ドラッカー オーケストラの組織論
さまざまな楽器を受け持つプロの演奏家集団が、指揮者のもとで高度にマネジメントされた組織になったとき、一人の巨匠演奏家の限界をはるかに超えた音楽を作り出すことができる。
それに連動した評価する仕組みを導入し、給与や昇進に対する透明性を高めることも必要です。
これらの問題は、人事評価制度の導入で解決可能となります。
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