今回は、役所による設備関係助成金(労働時間短縮年休促進支援コース)の調査に焦点を当ててお話ししたいと思います。
2024年1月16日に調査に同席してきました。
調査自体は特に問題は無く無事終わりました。
そもそも助成金は、企業にとって大変重要な支援手段であり、その使途が正当かどうかは社会的な信頼を担保する上で極めて重要なため、設備関係助成金を受給後にランダムに調査が入ります。
1. 助成金の意義と役割
まず初めに、助成金がなぜ存在するのか、そしてどのような役割を果たしているのかを理解することが重要です。
設備関係助成金は、労働生産性向上のため(作業効率化)の設備投資を促進し、企業の持続発展を支えるために設けられています。
しかし、これらの助成金の要件が受給後に守られているかどうかは、行政機関による厳格な管理と監査が欠かせません。
2. 立ち入り調査の必要性
助成金の正当な利用を確保するために、役所は立ち入り調査を行います。
これは、会社が助成金を正確に使用しているかどうかを確認するための手段であり、社会の信頼を保つためには避けて通れないプロセスです。
ただし、これにもかかわらず、一部の会社が不正を働く事例が散見されます。
3. 不正の手口と影響
役所による立ち入り調査において不正が行われる主な手口には、架空の経費や実績の虚偽報告などがあります。
これらの不正行為が発覚すると、信頼性の損失だけでなく、法的な制裁を受ける可能性もあります。
また、正当なニーズを有する他の会社にも悪影響を及ぼし、公共の資金の効果的な利用を阻害することとなります。
4. 調査の実態
調査において主に次の確認があります。
・助成金で申請した設備の運用状況
・会議の実施状況
・直近の残業時間(出勤簿や賃金台帳による確認)
・年次有給休暇の年間5日間の取得状況(有給管理簿による確認)
・直近の36協定届(有効期限や残業時間などの確認)
また、会社側も設備の利用状況や作業効率化を説明し、透明性を確保することが求められます。
情報の開示や公開が進む中で、誠実な使途へのコミットメントが重要視されます。
5. まとめ
助成金に対する不正は、社会的な信頼を損ない、公共資金の有効な利用を妨げる重大な問題です。
透明性の確保と厳格な調査を通じて、助成金がその本来の目的に資するように努めていくことが重要であり、当事務所であれば15年の実績があり調査対応も安心です。
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