2023/9/17

もう悩まない!賞与の決め方

“育児休業者が出て仕事量が増えたのに賞与が変わらないのはなぜですか?"

"賞与の支給基準を明確にしないのはどうしてですか?“

捨てセリフを吐いて職場で暴れた社員がいたそうです。

これまで、社長の熱い思いで経営してきましたが、今の時代はもう思いだけでは通用しなくなってきています。

このまま放置しておいたら、周りの社員のやる気に悪い影響をあたえます。


●そもそも賞与とは?

法的に賞与の支払いを義務付けているわけではありません。

契約によって決まってきます。会社の就業規則や雇用契約書に賞与支給有の記載がある場合は支払い義務が生じます。

●賞与の支給形態

1.基本給×〇か月分

日本で多い賞与の支給形態です。

この数字の根拠は何ですか?と聞かれても答えられない社長が多いのではないでしょうか?

日本では能力を評価して基本給が決まる仕組み(職能給)が多く採用されており、基本給を基準に賞与が決まる仕組みは日本型と言えます。

ただ、この支払い方法はあまり意味がない制度です。

もともとの年収を16分割して、12分割分は月給、4分割分は賞与で分けて払っているだけです。

年収400万円の社員の場合

①月給25万円×12ヵ月

➡最低賃金を下回っている場合は、見直しが必要です。

今年10月から最低賃金が970円に上がり、来年も40円程度上がる可能性があります。

②賞与25万円×2ヵ月×年2回

➡この金額を保障するのか?保障しないのか? 

この点は経営者、役員と協議して決めていきます。

2.業績連動賞与

会社業績(主に営業利益、経常利益)の達成度に応じて賞与額を決めていく仕組みです。

業績が良かったら賞与を支払う仕組みです。

試算表を見て賞与原資を決めていきます。

現実に支払える金額を確定します。

業績が悪い場合、賞与支給は無しです。

従業員全体で会社の数字を共有して、どこの数字がどうなったら賞与の予算がいくらになるのかを明確にしていきます。

そして全従業員で会社の利益を最大化していきます。

社長1人の力では限界があるからです。

無駄なコスト削減や新規獲得、リピート率など売上増に注力してもらいます。

●賞与の決め方

ハイブリッド型をおすすめします。

なぜなら、現在の賞与形態を廃止して業績連動賞与に移行したら、社員は変化に抵抗感を感じ、モチベーションが下がるでしょう。

現在の「基本給×〇か月分」に会社の業績達成度に応じて賞与にプラスアルファを加算する仕組みです。

では、賞与原資が決まったら、各社員維はどのように配分していけばよいのでしょうか?

●各人への配分方法

業績型賞与の場合、各役割の大きさと達成度を評価して配分します。

各階層別に役割・責任を定義します。

たとえば、6等級の場合

(役割)

部署の数値目標(経常利益)の達成…売上向上、経費削減

組織強化…強い組織を作るための次期管理職候補の育成、離職率低下

 

役割の達成度を5段階評価します。

S(90点以上) 48PT

A(80点以上) 38PT

B(60点以上) 30PT

C(40点以上) 24PT

D(40点未満) 20PT


賞与原資を各ポイント別に按分して各人に付与していきます。

ちなみに、キャリアアップ助成金を申請する場合、正社員に賞与無しだと不支給になる場合があるので要注意です。

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