2024/8/4

失敗しない就業規則 なぜ作るのか?

企業が成長を続けるためには、スタッフが一丸となって効率的に働くことが不可欠です。

しかし、異なる背景や価値観を持つスタッフが集まると、しばしば誤解や対立が生じます。

こうした問題を未然に防ぎ、円滑な業務運営を実現するためには、就業規則を作ることが重要です。

今回は、就業規則を作成する理由とその重要性について解説します。


なぜ、就業規則を作るのか?

1. スタッフの価値観の違いを調整するため

企業には様々な背景や価値観を持つスタッフが集まります。例えば、遅刻した際の連絡方法一つを取っても、電話連絡を重要視する人もいれば、LINEなどのメッセージアプリで済ませることが一般的と考える人もいます。このような価値観の違いは、会社側とスタッフ間で誤解やトラブルを生む原因となりかねません。

人によって”普通”は違います。だから、会社が考える普通を定義して、就業規則に定めていきます。

就業規則があれば、遅刻時の連絡方法についても一貫したルールを定めることができます。これにより、スタッフ全員が同じ基準で行動できるため、コミュニケーションのズレや誤解を防ぐことができます。

2. 労働環境の改善

明確な就業規則は、スタッフが自身の働くルールを理解しやすくし、職場の秩序を保つ手助けとなります。働くルールが定められていることで、スタッフは安心して業務に取り組むことができ、労働環境の改善につながります。

3. トラブルの予防と解決

就業規則があることで、トラブルの予防や解決が容易になります。

働くルールの明確な規則がない場合、スタッフ間での価値観の違いから誤解や対立が生じる可能性があります。

例えば、道路交通のルールが無いとどうなるでしょうか?

さまざまな価値観の運転手が好き勝手に走行するので、交通事故が多発するでしょう。 また、信号や優先道路が無いため渋滞も頻繁に発生する事でしょう。

しかし、現在、交通ルールが定めてあるので、スムーズに走行できます。

つまり、就業規則に具体的なルールが定められていれば、問題が発生した際にも迅速に解決策を見つけやすくなります。

注意点
なお、労働基準法に基づき、常時10人以上(アルバイトやパートを含む)の労働者を使用する事業場では、就業規則を作成し、スタッフに周知し、労働基準監督署に届け出る必要があります。法的義務を果たすことで、企業の信頼性を高めるとともに、労働者の権利を守るための基本的なステップとなります。


まとめ

異なる価値観を持つスタッフが一堂に会する職場では、就業規則の整備が不可欠です。

遅刻や欠勤の連絡方法、有休、身だしなみなど、具体的な行動ルールを明確にすることで、会社とスタッフの誤解やトラブルを未然に防ぎ、公平で一貫性のある労働環境を確保できます。

企業の持続的な成長とスタッフの満足度向上を実現するためにも、就業規則の作成と周知の徹底は重要です。


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