2025/12/14

なぜ、求人募集を出しても、まったく人が来ないのか?

社長から、こんな声をよく聞きます。

「募集を出しても、まったく人が来ない」

「昔より明らかに採用が難しくなった」

先日、クライアントさんから販売職の採用について相談がありました。

改めてデータを確認すると、現実は数字ではっきり表れています。

広島県の販売職の求人は39件あるのに対し、求職者は15人

有効求人倍率は2.6倍です。

つまり、1人の求職者を約2〜3社で取り合っている状態です。

これは「頑張れば集まる」ではなく、構造的に集まりにくい市場に入っているということです。

ここで多くの会社がやってしまうのが、

「求人媒体を増やす」「給料を少し上げる」といった対処療法です。

もちろん無意味ではありませんが、これだけでは限界があります。

なぜなら、求職者はすでに選ぶ側に回っているからです。

同業他社と比較して、自社が選ばれるには何が足りないのか?という発想が必要です。


今、求職者が見ているのは、

・この会社で長く働いたら給料はどうなるのか?福利厚生はあるのか?
・長時間残業で仕事で体力的・精神的にきつくないか?
・休日や有休休暇は取りやすいのか?

といった安心感です。

つまり、採用の勝負は「求人情報」だけではなく「制度設計」で決まります。

・未経験でも戦力化できる育成の仕組みはあるか
・年齢が上がった後の役割や処遇は描けているか
・労働環境(残業、休日など)が現場任せになっていないか

ここが曖昧な会社ほど、「人が来ない」「すぐ辞める」のループに入ります。

その採用がうまくいかないということは、人事・賃金・育成の仕組みが今の市場に合っていないサインでもあります。

「人がいない」のではありません。

「選ばれる準備ができていない」だけかもしれません。

ドキッとした社長は、採用の前に、一度立ち止まって考えてみてください。

自社は、今の求職者から見て“選びたくなる会社”でしょうか。

ここを整えられた会社から、確実に採用は変わり始めています。

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