あまり知られていませんが、パートさんの賃金引上げ(2%以上)でもらえる助成金があります。
ここでは、中小企業がその助成金(賃金規定等改定化コース)を導入する際のメリット、デメリットについて整理します。
この助成金はどのような中小企業に適合するのでしょうか?
賃金規定等改定化コース
この助成金はキャリアアップ助成金の複数コースの中の1つです。
労働局に問い合わせしても、申請件数が少ないので調べて折り返し回答しますと言われるので、世間ではあまり活用されていない助成金です。
この助成金の目的は?
パートなどの非正規社員(契約社員含む)のすべてまたは一部の賃金規定等を2%以上増額改定以上引き上げるともらえます。
非正規社員の賃金待遇の改善を目的とした助成金です。
賃金規定等の増額のイメージ
職務評価(ジョブ型評価)の実施により加算もあります。
※職務評価とは、個人の能力ではなく、従事している仕事そのものの大きさを相対評価する仕組みです。
人事評価とは異なります。
賃金規定等改定化コースのメリットとしては…
1.職務評価実施の場合、各人の職務の大きさにより賃金を決定
2.パートの賃金引き上げによるモチベーションアップ
賃金規定等改定化コースのデメリットとしては…
1.職務評価の実施が難しい
2.パートの総額人件費の増額
助成金額
ケース:職務評価を実施し、パート4人全員を5%以上時給を引上げた場合
429,400円
(増額分19万円、5%以上加算4人分49400円、職務評価19万円)
では、実際に中小企業に賃金規定等改定化コースが適合するでしょうか?
多数の中小企業は勤続年数に応じた時給で勤務するパートがほとんどです。
仕事ができるパートは、正当に評価されていないと不満を抱えたまま働いており、近い将来条件の良い他社に転職するのではないでしょうか?
このことから、各人が担当している仕事そのものの大きさを評価して時給の引き上げを実施することで正当に評価されモチベーションを維持することが可能となります。
所長コメント
今週、賃金規定改定コースの支給申請書を作成しました。
6か月以上前に職務評価を実施しており、ジョブ型方式により個別のパートごとに評価(仕事の大きさ)を行う必要性を感じました。
社員でいきなりジョブ型評価を導入するのではなく、パートでジョブ型評価を導入して様子を見る手法は中小企業にオススメです。
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助成金を知らない会社(広島)を少しでも減らしたいという想いで活動しています。」
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