2020/8/30

雇用調整助成金に立ち入り検査はある?



現在、政府の企業への雇用調整助成金の給付優先(大盤振る舞い!?)により提出書類がかなり省略化されています。

もちろん、書類提出後ハローワークや労働局から書類内容の疑義について質問はありますが、審査で落とす意図ではなく、給付を前提としたソフトな質問がほとんどです。

他の助成金ではなかなかこんなソフトな質問はないですね。

企業にとってはありがたいのですが、気になるのが…

「雇用調整助成金に立ち入り検査はあるのか?」

結論から言えば

「立ち入り調査は…あります!」

コロナが落ち着いたら、調査があると思っておいたほうがいいでしょう。(今の給付は仮払いで、後で清算するイメージです)

●厚労省の雇用調整助成金のサイトに次の内容が記載されています。

ご提出いただいた事業所に対し、立入検査を実施しております。

対象となった事業主の皆様は、ご多忙のところおそれいりますが、立入検査にご 協力をいただきますよう、お願い申し上げます。

○ 事前連絡なしに職員が突然訪問することがあります。

○ 立入検査に当たっては、出勤簿、賃金台帳等、支給要件の確認に必要な書類等を状況に応じて確認させていただきます。

○ 事業主の方のみならず、従業員の方にもヒアリングをさせていただく場合があります。

従業員の方へのヒアリングがあるというのもポイントです。


●では、立ち入り検査を拒否したらどうなるのでしょうか?

この立入検査を拒むなど、協力していただけない場合には雇用保険法に基づく罰則が科せられることがあります。

拒否はおすすめできません。

検査時の対策ポイントとしては

〇正しく書類申請していること…出勤簿・賃金台帳等に不正が無いこと。出勤簿には本人サインがあるといいですね

〇売上の資料…総勘定元帳などをもとに突合されます。

〇労使協定書、代表者選任届…20人未満の事業場は提出書類を省略されていますが、休業手続きにおいては省略されていないので書類作成は必須です。

また、労使協定の有効期限が過ぎていないかチェックが必要です。

立ち入り検査当日になって慌てるのではなく、今から正しく書類管理できているかチェックして備えておく必要があります。
 
■助成金ミニニュース

政府は雇用調整助成金の上限額の引き上げなどの特例措置について、厚生労働省は9月末となっている期限を12月末まで延長することを決めました。

特例措置というのは、日額上限15,000円、給付率10/10などです。


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