2019/5/19

最良のはずが最悪な就業規則なわけ

今、設備投資関係の助成金の交付申請を2社と、さらにあと追加で3社手続きする予定です。今年度より予算が100万円まで増えた助成金(インターバル導入)ですが、11月15日までの締め切りなので、できれば10社分は申請していきたいですね。
車両も対象となるので(4ナンバー)、なかなか活用の幅が広がります。

さて、助成金の支給申請時に、必要となってくる書類と言えば就業規則です。取引先で独自に作成したものや社労士に作成してもらったものがありますが、ほとんどの就業規則はダメなものばかりです。

内容も十分(40ページ以上、100条以上の条文など)あるし、法改正に対応しているものもあるのですが、残念ながら最悪だったりします。



理由は3つあります。

◆理由1
社長が全く把握していないから。 
新規取引先の社長に就業規則をご覧になったことはありますか?と聞くと一度も目を通したことが無いという回答が返ってきます。じゃあ、従業員さんはどうですか?と尋ねると、一応休憩室に有るけど誰も見ていないんじゃないかとおっしゃいます。誰も見ていない就業規則…最悪というか残念です。

◆理由2
内容に不備があるから。
意外かもしれませんが、30ページ、40ページ以上の就業規則に限って、パート・嘱託社員については別規定によると書いてあり、パート就業規則・嘱託規則を作っていないケースがあります。最悪なのが、賃金規程・退職金は別規定と書いてあるにもかかわらず、作っていないケースです。トラブルになったときに会社を守るはずの規則がなく、不利益を被ることも良くあります。また、助成金申請時に別規定と定めが有り、その規定が無い場合却下されます。最悪…です。

◆理由3
ごちゃごちゃたくさん書きすぎて肝心なところが抜け落ちているから。
身元保証人の条文があるけど、その制度は運用していない。表彰制度があるけど、運用していない。変形制度の記載があるけど運用していない。慶弔休暇無いけど、記載がある。賃金規程に支給していない手当が明記している。公民権の行使など実際に起こる可能性が低い条文がたくさんある。服務規程、懲戒規程を定めているが形だけになっている。
実に無用な条文が多く、従業員も就業規則に書いてあって実態と違うけどどうなの?と混乱するのではと心配になります。また、設備投資助成金申請時に社員・パートの残業の有無の記載が重要になってくるのですが、そういう就業規則に限って無かったりします。 文章量が多いと、全てカバーしたつもりでも肝心なところが抜け落ちていくのですね。もちろん、作成している側(社労士など)も、何かあってはいけないと防衛の為、条文をせっせとこしらえてガウディ建築のような就業規則を作ってしまうのです。かつての私もそうでしたから…。

シンプルイズベスト
量より質

作り手は読み手のことを考えてシンプルで(20~15ページ以下 50~40条以下)分かり易い就業規則を作って、経営者や従業員に読んでもらった方が社長が目指す組織に近づくのではないかと感じます。
 
「坪島経営労務事務所は、助成金で地域一番の社労士事務所を目指しています! 助成金を知らずに損をする会社を少しでも減らしたいという想いで活動しています。」  
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