なぜ、このような問題になったのでしょうか?
記事
社長、なぜ昇給が無いんですか(怒)前編社長、なぜ昇給が無いんですか(怒)中編 前回に続いて、今回は経営者側の視点で考えてみると…
●昇給が突然無かったのは、ここ数年決算で赤字が続いていたからです。実際、役員報酬も一部カットして従業員の給与に補填していた。
●休日が少ないという発言があるが、同業他社と比較して少ないわけではない。
●退職者が出ても補充が無く、仕事量増加への不満だというが、赤字の状況下での増員はできない。現場は忙しいと主張するが、顧客数が同じでも、顧客単価が下がっているので売り上げは減少している。
●職種が分かれているのに基本給が同じことへの不満だというが、資格手当で差をつけている
●賞与支給基準が明確にならないので不満だというが、これまで差をつけずにできるだけ一律な対応をしてきましたが、今後は差をつけていく。
●社長家族の役員報酬について名義貸しへの不満については、あくまで経営は経営サイドのことです。
社長からは今回のケースを受けて納得がいかないと爆発していました
1.給与未払いや残業未払いなどブラック企業のような法律違反があったわけではないのに、なぜここまで追求されなきゃいけないんだ!
2.これから従業員との信頼関係を取り戻すことが緊急課題だと思うが、この溝をすぐに埋めることはできない。よって経営に不信感をもっているものは辞めてもらってもかまわない
3.一部の社員は権利の主張ばかりで、義務を果たさず、やる気もなく、しっかり休んでいる。給料を上げろと主張してきているが、今の状況では昇給はできない。他社に移ってもかまわない。中にはクレームが発生している社員だっている。ただ、よく仕事をしている社員も中にはいるので、その者はできれば残したい
4.仕事が忙しいと言うが、実際数人休んでも事業は回っている。休んでも事業が正常に運営されているということは、これは余剰人員ではないか?
5.現在働いていて信頼関係が修復不可能であれば事業を一旦廃止し全員に辞めてもらい、またイチから社員を募集して集まってから事業をスタートさせたい
そもそも、なぜ、このような事態になってしまったのか?
ハーズバーグの二要因理論から見ていくと…
1.会社方針
組織に明確な数値目標が無かった…
2.会社方針
現場が忙しい≠会社業績向上
現場がいくら忙しくても、実際は利益が出ているわけではありません。実は顧客単価が年々下がっていました。
3.社長との人間関係
社内会議などコミュニケーションが無かった
各社員の裁量に任せており、社長との会社方針について話し合う場が無かった。もちろん、会社の経営状況についても伝えていなかった。
3.労働条件、給与
昇給、賞与の支給基準や評価の仕組みが無かった
4.外部要因 近隣に同業者ができ、顧客が流れている可能性があり、顧客単価引き下げで対応。
5.内部要因
マンネリ(新サービス、新商品が無く)顧客が飽きており、サービスの質低下による顧客満足度低下
6.会計
労働分配率が同業他社と比較して高い
組織体制を含めた人員配置見直し、売上総利益アップの対策が必要
収益が低い商品廃止の検討
所長コメント
社長は事業を起こすため、多額の借入金が残っており、その返済のために働いていました。万が一、事業が傾くと社長の資産が差し押さえられるリスクがあり補償はありません。
社員は生活のために働いているケースが多く、事業が傾いた場合、次の転職先を探し、失業保険が出ます。
つまり、同じ組織で働いていても、社長と社員では【見ているもの】が全く違うということです。
この問題を解決できるものは何かないだろうかと考えてたどり着いたのが
【決算書から作る人事評価制度】です。
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